全然新しくなくね?

岸田内閣「経済対策の原案」を入手、謎に包まれた“新しい資本主義”の中身【スクープ】
小倉健一:イトモス研究所所長

「新しい資本主義」の詳細が判明
 岸田文雄首相は10月8日の所信表明演説で、新自由主義的な政策は「富めるものと、富まざるものとの深刻な分断を生んだといった弊害が指摘されている」と述べ、成長と分配の好循環による「新しい資本主義」を目指すと表明した。10月26日には主要閣僚と民間有識者らで構成する「新しい資本主義実現会議」(議長・岸田首相)の初会合を開き、分厚い中間層の再構築に向けて、あらゆる政策を総動員することを共有している。

 独自入手した経済対策の原案によると、「新しい資本主義」は以下の3分野への投資が柱の一つに据えられている。

(1)先端科学技術
(2)クリーン・エネルギー
(3)デジタル分野

 その中身を細かく見ていこう。