バックアップデータが野党に提出され、名簿の確認ができれば、選挙区内の人々への供応が明確になる。
菅長官発言の翌日(5日)、各テレビ局はこの問題をどう報じたか。番組表を確認する限り、追及姿勢を
示したのはTBSとテレビ朝日だけである。NHKや日本テレビ、フジテレビ、テレビ東京では放送予定が
掲載されていなかった。報道されなければ国民は事実を知る機会が極端に閉ざされてしまう。

「桜を見る会」の追及に積極的な放送局と、消極的な放送局の視聴率を比べると、大ざっぱに言って消極的
な方が高い傾向にあるようだ。安倍政権はどんな不祥事があっても、「支持」するという「岩盤層」が
3割程度あるが、これは安倍政権の不祥事を追及しない放送局にも原因があるだろう。

 かつて、大宅壮一氏がテレビに影響される日本社会を「一億総白痴化」と評した。総白痴化でなくても国民
の大多数が白痴化すれば、政治も白痴化するのも当然であり、それが今日の日本の姿なのである。