イラク南部のナジャフにある、イラン領事館が暴徒に襲撃され、放火された。この出来事は、イランと
イラクとの関係を、難しいものにしている。一体誰がこの放火を指揮したのであろうか、ということに
対する答えは、場合によっては、イランとイラクとの関係を、悪化させる危険性がある。

 11月27日に起こった暴動は、ナジャフのイラン領事館を、火の海に包むこととなった。元々、イラクの
国民はシーア派が圧倒的に多い国だ。イラク国民の総数は4600万人程度であり、そのうちの3000万人は、
シーア派だと言われている。

 しかも、ナジャフはカルバラと並び、シーア派にとっては、宗教的な聖地になっている。そのためこの地で、
イラク人による暴動が起こることなど、考え難いことなのだが、実際には、その起こるべきでないことが、
起こっているのだ。

 イランのプレス・テレビの、報じるところによれば、今回のイラン領事館に対する放火は、CIAの命令に
従ってイラク人が、行ったものだということだ。その真偽のほどは分からないが、ありうる話ではあろう。