だが、まるで「他人の話」であるかのように偽装する安倍首相の答弁は「前夜祭」問題でも同じだった。

ご存知のとおり「前夜祭」をめぐっては、政治資金収支報告書への未記載をはじめ、会費の差額分を安倍首相側が負担した
供応接待の疑いも浮上しているが、安倍首相は“安倍事務所が受付で参加者から会費を徴収し、それをそのままホテルに渡した
から「安倍晋三後援会」に収支は発生していない”“パーティは5000円でも開催可能”と主張。このあまりにも常識はずれな
主張に対しては、「そんなに言うなら明細書を発行してもらって国民に提示し、身の潔白を証明すればいい」という声が上がってきた。

 しかし、安倍首相はきょうの答弁で、こんな言い訳をしれっと語ったのだ。

「ホテル側との相談過程において、ホテル側から明細書等の発行はなく、加えてホテル側としては営業の秘密にかかわることから、
公開を前提とした資料提供には応じるかねることであったと報告を受けております」

前夜祭の資料提供について「営業の秘密にかかわる」とホテルを代弁した安倍首相

 安倍首相はまるでホテルの代弁者のように「営業の秘密にかかわる」などと主張したのである。以前から指摘してきたように、
安倍官邸とホテルニューオータニ側との間で口裏合わせができてしまっているというわけだが、しかし、「営業の秘密」などが
公開拒否の理由になるはずがない。いや、むしろ「営業の秘密」がそこにあるのなら、ニューオータニには公開する必要がある。