ちょっと待ってくれ。そもそも「桜を見る会」の問題は、安倍首相が税金を使って支援者たちを
もてなすという私物化問題がスタートだ。疑いを晴らしたければ、リストを公開すればいいだけ
なのに、そのリストを隠しているからこそ、疑惑が深まっている。そもそも、自民党が公式に
送付した今年の「桜を見る会」案内状にも〈「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」に
基づいて名簿全体を公開されることもあります〉との注意書きがあり、名簿は公開前提だ。

 しかも、追及されているのは安倍首相ら公人であるにもかかわらず、“名簿が公開されたら
私人が攻撃されるリスクがある”などというのはメチャクチャにもほどがある。三浦氏は
「だけど、公開しなくても保存しておくべきだよねっていうのはあって」などと予防線を
張っていたが、言っていることは完全に「名簿は個人情報でありプライバシーの観点から
破棄した」と強弁する政権の代弁でしかない。あまりにも露骨すぎる。

 実際、三浦氏は、「桜を見る会」問題以降も安倍政権の支持率はほとんど落ちていない
という話題でも得意の矮小化をはかろうとするのだが、そのなかでつい、自分が“政権側の
人間”であることをポロリと口走っていた。

三浦瑠麗が「桜を見る会」私物化追及を「与党のダメージコントロール」「野党の利」と政局話に矮小化

「これ見ててね、これで政権が倒れる感じには見えないんですよ、世論調査のポイントの
落ち方見ても。で、明らかに安倍政権は初動対応として間違ったと思います。それはやっぱり
例年ずっとやってきて民主党政権もやってきたからっていうのがあって、どのくらい実態として
(招待人数が)拡大してしまっているのかとか、マルチ商法の人が呼ばれたのかってこともちゃんと
把握せずにやっぱうっちゃろうとしたところがあって、その後、(来年の中止を)決めたときからは
早かったですけど、つまり来年はしないと。中止と。だけどもやっぱりその初動の対応の影響って
引きずるので、ただいま私が申し上げているのってダメージコントロールの観点なんですよ」