ペンス副大統領演説:全文翻訳】「中国は米国の民主主義に介入している」:ハドソン研究所にて
2018.10.09
https://www.newshonyaku.com/usa/20181009


米副大統領の演説は、実は対中国への「本気の宣戦布告」だった
ついに「米中新冷戦」が始まった
長谷川 幸洋ジャーナリスト
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57929
これは「鉄のカーテン演説」である
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57929?page=2
アメリカは、もう中国を信じない
ピルズベリー氏は講演を主催したハドソン研究所の中国戦略センター所長で、国防総省
顧問でもある。米中央情報局(CIA)でも働き、CIAのエクセプショナル・パフォーマンス賞を
受賞した米国随一の中国専門家だ。『China 2049』(日経BP、原題は「The Hundred-
year Marathon」)の著書がある。

ピルズベリー氏はもともと、ペンス氏が触れた「中国の経済民主化を促せば、やがて政治的
にも民主化されて国際社会に溶け込む」という米国の「関与政策」を主導した中心人物の
1人だった。「そういう期待は誤りだった」と認めたのが、著書のテーマである。
つまり、ペンス演説の仕掛け人はピルズベリー氏だ。彼は、単に「講演を主催した」というだけ
ではない。演説内容そのものが、ピルズベリー氏が著書で訴えた主張と同じなのである。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57929?page=3
ピルズベリー氏の著書は米国で2015年に出版された。2015年は、どういう年だったか。
中国が南シナ海で岩礁を埋め立て、人工島に滑走路を建設していることが、初めて米国の
偵察衛星によって確認されたのは14年11月だった。軍事基地建設の意図に気付いて、当時
のオバマ政権が駆逐艦を派遣し「航行の自由作戦」を展開し始めたのが15年である。
まさに、その年にピルズベリー氏が中国に対する関与政策の失敗を認めて、著書を出版した。
ちなみに現在、トランプ大統領の補佐官を努めているピーター・ナバロ氏の『米中もし戦わば』
(文藝春秋、原題は「Crouching Tiger」)も同じ15年に出版されている。同書も中国の覇権
主義に強い警鐘を鳴らしている。

ピルズベリー氏やナバロ氏が主導した中国脅威論は、2015年ごろから米国で本格的に議論
され始めた。それが3年経って今回、ペンス演説によって正式にトランプ政権の政策に採用さ
れた形だ。今回の演説は、その証拠である。

長い冷戦の時代がまた始まる