多くの生物が自分の遺伝子を残そうと利己的な行動を取りがちなのに対し、アリは自分が所属するコロニーを維持するために利他的な行動を取ることで知られています。
そして、ボルネオ・タイ・マレーシアなど東南アジアの国々に生息するジバクアリと呼ばれる種類のアリは、外敵が巣に近づくなどの脅威に対して「自分の体を爆発させる」という自己犠牲的行為に及ぶことがあります。

ジバクアリは腹部を収縮させることにより腸壁を破裂させ、爆発の衝撃で内部の分泌腺から毒性のある粘着液を放出し、外敵を道連れにして撃退します。
自爆すれば確実に自分が死んでしまうのですが、コロニー全体からすれば利益をもたらす行為ということになります。