オプションを使えるマーケット参加者にとっては、低ボラティリティ、つまり「動かない相場」という
大相場が到来して活況を呈していました。

相場が動かなければ、膠着相場に賭ける、具体的にはオプションをショートにして収益を上げるという、
大相場が到来していたわけです。
流れとしては、低金利、株は、じり高のゴルディロックス(※)状態。
(※編集部注:ゴルディロックスとは、過熱もしすぎず、低迷もしていない状態のこと)

このマーケット環境においては、低ボラティリティに賭ける、つまり、VIX指数(恐怖指数)を
ショートにするという取引が人気を呼んでいました。

それが、いきなりVIX指数が急騰したため、カバーしきれず、マーケットは大きな痛手を負っています。

ヘッジファンドも、低ボラティリティに賭けて、大きな損失を被ったところが多数。

今回の株安は、米金利が急騰したことがきっかけとなっていますが、前述のように、低ボラティリティに
賭ける取引、つまりVIX指数をショートにする戦略も活発に取引されていたことから、「株価の下落と
VIX指数の急反発」どちらにも踏まれることになり、多くのマーケット参加者が痛手を負っています。