2016年8月27日 / 04:31 / 1年前
マイナス金利、金融政策の不可欠な手段であるべき=研究論文
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-research-rates-idJPKCN111297
ジャクソンホールで開催されている年次経済シンポジウムで、将来のリセッション(景気後退)に効果的に対応
するため、マイナス金利は完全に金融政策の不可欠な手段の1つとなるべきとする研究論文が発表された。

執筆したのはカーネギー・メロン大学の経済学教授で、過去にリッチモンド地区連銀の政策顧問を務めたこと
もあるマービン・グッドフレンド氏。

日本やユーロ圏、スイスやスウェーデンなどでマイナス金利はすでに採用されているが、中銀関係者の多くは不可
欠な金融政策手段ではなく、異例の短期的な状況に対応するものだと考えている。
だがグッドフレンド氏は、将来の危機時において、持続的に金利をマイナスに引き下げることが、安定的なマネーの
購買力を実現し維持する唯一の方法となると指摘した。

将来の危機時に金利政策に依存することは、量的緩和や財政政策を活用するより「はるかに優れた選択肢」とし、
「金利政策は最も柔軟で、最も市場への干渉が少なくて済む。低いインフレ率を目指すことが可能だと証明され
ている」と述べた。その上で「次に米経済がリセッション(景気後退)に陥った場合には、フェデラルファンド(FF)金利
をマイナス1─2%に引き下げる必要が生じる公算が大きい」とした。