総裁選、岸田・河野・高市3氏競り合う…国会議員調査
2021/09/17 05:00
菅首相の後継を選ぶ自民党総裁選(29日投開票)は17日告示される。野田聖子幹事長代行(61)が16日、立候補を表明し、岸田文雄・前政調会長(64)、高市早苗・前総務相(60)、河野太郎行政・規制改革相(58)の4氏による争いが固まった。読売新聞社が行った党所属国会議員の支持動向調査では、岸田、河野、高市の3氏が競り合っている。約3割の議員が態度を決めておらず、情勢は流動的だ。
野田氏は16日、党本部で記者団に対し、出馬に必要な推薦人20人を確保したと述べた上で、「女性、子ども、高齢者、障害者が、しっかりと社会の中で生きていける保守の政治を作り上げていきたい」と語った。具体的な政策は17日以降に発表するという。
野田氏は、衆院岐阜1区選出で当選9回。37歳で郵政相に起用され、総務相や党総務会長を歴任した。過去3回の総裁選は、推薦人が足りずに出馬を断念した。女性が複数立候補するのは初めてとなる。
一方、支持動向調査は6日から実施し、衆参両院の議長を除く同党国会議員383人のうち、95%にあたる363人の意向を聞き取りなどにより確認した。16日現在、岸田氏と河野氏が約2割、高市氏は約15%の支持を得た。16日に出馬を表明した野田氏は約10人の支持を集めている。
岸田氏は、自ら率いる岸田派(46人)のほとんどの支持を受けているほか、細田(96人)、麻生(53人)両派のベテランや参院議員に支持を広げている。河野氏は所属する麻生派の3割強が支持すると答えた。二階(47人)、石破(17人)両派の中堅・若手に加え、菅首相に近い無派閥の衆院議員グループの大半も河野氏支持だ。
安倍前首相が支持する高市氏は、安倍氏が影響力を持つ細田派の約4割が支持する意向を示したほか、無派閥の保守系議員も支持している。4割弱の議員が「未定」「答えない」としており、今後の動向が勝敗に影響を与えそうだ。
総裁選は、衆参両院の議長を除く国会議員票(383票)と、同数の党員・党友票(383票)を合わせ計766票で争われる。1回目の投票で過半数を得た候補がいなかった場合は、上位2人で決選投票を行う。
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