どんな手段を使っても、
時空間そのものを直接に測ることはできない。
例えば、空間がそこにあることは、物差しで測ったり、
光を飛ばしたりすればわかる。
だが、それは空間を直接測っているわけではなく、
物差しと他の物体の間の関係や、
光の軌道と他の物体の関係などを測っている。
いずれにしても空間以外のものの関係から数値を引き出しているに過ぎない。
その意味で、空間というのは、常に間接的な存在だ。
時間についても同じことが言える。
時間も具体的に見たり触ったりできない。
必ず時計の役割を果たすものを持ってきて、
他の物体などの動きと比べることで時間を測っている。
物体が本当にどこにもない状況で、
空間だけがあるとか時間だけが流れている、
という状況を思い浮かべることはできるが、
そんな状況にどんな意味があるのかと考えだせば、
とても奇妙な感覚に襲われる。
このことからも、時間や空間の存在というものが、
物質などの存在とは同列に語れないことがわかるだろう。
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